丘苗 籾蒔き

周囲からはだいぶ遅ればせながら、お米の籾まきをしました。
まあ、昔は入梅時に田植だったそうなので、大丈夫でしょう。と余裕の村長さん。お言葉を信じましょう。
モミを撒くまでの手順としては
1.塩水選
塩水につけて、実がぎっしり詰まった籾とそうでないものを分け、良い子孫を残せそうな籾だけを種籾とする。
塩水で比重を計るのですが、塩水の濃さは「卵が横向きに浮くくらい」ということで、まったり~村の卵を使ったら、比重1.13のはずの水と塩の分量でもまったく浮かぶ気配が見られません。そのまま塩をどんどん増やしても、ずっと沈んだまま。。。諦めてその塩水を薄めて使いました。まったり~村の卵は比重が重いのか?
沈む籾と、浮かぶ籾、表面まで届かず途中で縦に浮かんでいる籾。宇宙空間に漂うようで不思議な光景でした。
2.消毒
60℃で10分消毒します。1℃以上高すぎたり低すぎたりしても意味がありません。
むずかしそうなので、木酢液を250倍に薄めた水に24時間つけておくというやりかたにしました。ちょうど、質の良い木酢液を知人からいただいたばかりなので。
3.浸水
籾には発芽抑制成分が含まれているらしいです。それをのぞく為、水に浸す必要があるそうです。累積温度(一日の平均温度×日)100度で発芽にいたるということ。昔は冷たい川の水で2週間以上つけて冷たい水に籾を慣らしておいたそうな。
まったり~村の籾たちも、寒さの洗礼を受けていただこうと田んぼの水を引く川につけておいたところ、一日目から大雨で水量が上がり、流されそうに!三日目も大雨。怖いので、田んぼの中の「トンボ池」(水を暖かくするために一旦池にためてから田んぼに流す為の溜池)の入り口に漬けておきました。籾蒔き3日前から再び川へ。10日目の5月10日には、立派な芽が出ていました。
そして籾蒔きへいたります。
東京の東村山で無農薬・、無化学肥料で体験農園をやっている参農塾の文ちゃんが、畑で籾の育苗をしているということで、電話で詳しく聞いてみました。
まず、90cm幅の畝を平らにして踏み固める。これは苗を取る時に取りやすいよう、根っこを下ではなく横に伸ばすため。
平らにして籾を撒く。なるべく疎蒔き。
籾が隠れる程度に土を被せ終了!!
籾まきをした日は大雨が降るという事で、藁の切ったものと被覆資材を被せました。
育苗用の苗床を作る手間が省けるのと、水の管理が不要になります。
ただ、雑草がどれくらい伸びるか、苗を取る時どれ位大変か、はまだ計りかねます。
とりあえず、籾蒔き作業としては、だいぶ手間が省けたと思います。
黒米は水をたっぷり含んで、立派に膨らんでいました。まるで小さなゴキブリみたい(!?)。少し乾いた土の上にパラパラと蒔いていくと、少し大粒の雨が降って土をぬらしていくような、また浜辺でスイカを食べて種を飛ばしているような、そんな跡が土の上にポトリポトリとついていきました。
明日は赤米です!!
籾はオリザネットと言って、埼玉県の越谷市で田んぼの学校をしているNPOから分けてもらった孫になります。田んぼは米を生産するだけの場所ではなく、沢山の生き物を育て守る場所だと言っています。そういえば今日も上の畑のおじさんが、「百姓の仕事なんて働くだけで金にもなんね。ボランティアだ。田んぼと畑、自然を守るためのボランティアだ。」と言っていました。「でもな、最後に強いのは、畑と田んぼをやっている百姓だよ」「皆が兼業で百姓やればいいんだよ」などなど。
直属の親は参農塾です。都内で唯一無農薬無化学肥料で体験農園をやっています。この塾で畑をやっている方が、GWにお手伝いに来てくれました。