まったり~村お便り      No.77

2007年6月1日
暖かい日々が続いていますがいかがお過ごしでしょうか?まったり~村の野菜たちは、暖かい太陽の日と清らかな水、新鮮な空気を吸って、虫たちをはぐくみ、私たちにおいしい食べ物を提供してくれています。最近の農作業は、新しくでてきた苗をポットに移し替えたり、今までハウス内で育てていた苗を、遅ればせながら作った畝に定植したりと引越し仕事に専念しています。苗もたくさん増えてくると、水遣りだけで大仕事です。苗を移し替えるのも、引越し先の環境作りをしっかりやらないと元気な野菜に育ってくれません。現在は90cm幅に作った畝(野菜の移住する敷地?)に、各野菜に必要な間隔をあけて穴を掘り、近くの酪農家さんから頂いた1年ほど熟成させた牛糞堆肥と、まったり~村のコッコちゃんが毎日する糞を入れてよく土と混ぜ合わせています。寝かせた牛糞はにおいも香ばしいような土の匂いです。鶏の糞は、毎日雑草を刈って餌として床にばら撒いているのですが、鶏の床をほじくる習性も手伝って、残った雑草や米ぬかなどの餌、そして糞が交じり合って、人間が作らなくてもちょうど良いボカシ(肥料のようなもの)になっています。最近、「混ぜる」という行為がとても新鮮に感じています。土と堆肥や鶏糞を一つ一つ手ですり合わせて混ぜているのですが、それによって土の中の微生物が堆肥や鶏糞と接し、活発に動き始める気がします。肥料をたくさん入れれば立派な野菜が作れる、という印象を持ちがちですが、肥料は単なるきっかけで、実は、それによって微生物が動き始め、土が肥え、その結果野菜にも良い影響を与えられるような気がします。だから土の中の生態系のバランスがとれていれば、肥料等はちょっとでも、おいしい野菜ができるのではないでしょうか?でも私たちはまだまだ農業かけだしです。本当の所はわかっていないし、失敗もあるけれど、感覚を大事に、土にも生態系にも人間にもやさしい食べものを育てていきたいと思います。
さて、今回のお野菜は、小カブ、べかな、水菜、にら、玉レタス、リーフレタス(緑)、ブロッコリー、三つ葉、玉ねぎ、はつか大根(白と赤)です。小カブは間引いた小さいカブも入れてあります。表面があまり美しくはありませんが悪い部分をとって皮ごと塩もみして食べたら口当たりなめらかで甘く感じます。べかなは柔らかくさっぱりした味わいなので、おしたし、味噌汁の具、浅漬けなどのほか、みりんと醤油などで豆腐や油揚げなどと合わせて煮びたしにするとおいしかったです。水菜はサラダにしたり、にんにくに塩で炒めてもおいしいです。リーフレタスもどんどん大きく立派になっています。畑に植わっている様はとても見事です。さっと茹でたり炒めたり、お味噌汁やスープにいれてもとてもおいしくいただけます。あまり火を通さないようご注意ください。ブロッコリーは茎もキンピラや漬物で食べれます。皮の硬い部分を剥いて召し上がってください。春は葉物が多くなり、鮮度を保つのが大変かと思います。まったり~村ではなるべく冷蔵庫を使わないようにしているので、水菜、べかな、間引き小カブのような野菜ははじめに塩をふって軽くおもしをかけておいて、そのまま料理に使ったり、浅漬けとして食べています。少しもちそうなものは、新聞紙に包んで、涼しい所においてあります。葉物は一度水でつけてから包んだほうがよいようです。輸送時の温度などにもより、お客様の手元に届いた時の野菜の鮮度が心配です。何かお気づきの点などありましたらお寄せ下さい。夏場にはクール宅急便を予定していますが、早めにクール宅急便を希望される方がいらっしゃいましたらご連絡下さい。(別途クール便料金がかかります。)
野菜と共に植えた覚えの無い先住草たちもどんどん勢いよく伸びてきます。野菜にも少し場所を分けていただこうと刈っているとけっこう面白い事に気づきます。先日は暑い中、やっていると、ブロッコリーの大きな葉の下はとてもひんやり涼しい環境です。まさに木陰のミニチュア版です。逆にレタスなど、地面に広がるように生えているものの下はムワッと湿度と暑さがあります。籾殻をしいたりわらを敷く意味がようやく実感できました。こういった微気象を活かして、大きい葉の下には涼しい所が好きな野菜を植えたりしていくのは楽しそうです。自分で気付けて、工夫していけるのが農業の面白さの一つだと思います。
今年の天候はどうも予想がつきませんが、皆様も体調など崩されぬよう、お気をつけてお過ごし下さい。では、今後もよろしくお願いいたします。