まったり~村通信No.168 2009年8月25日
こちらはまったくもって秋です!朝夕は涼しいというより寒く、内臓を冷やさないように上下2枚づつ着ています。こちらの冬は寒いというより「冷たい」ので、秋は涼しいではなく「寒い」のかなあと思いました。皆様の地域はいかがですか。最近は冷房も扇風機もない生活を送っているので、気温などに敏感になってきているようです。
先日、市の農業普及所が主催した「地域農村女性大学企業コース」というものにお声かけ頂き行ってきましたが、久々のクーラーにすっかり体が冷えてしまいました。内容は農産加工と食品表示について。加工販売を実際している人や今後やりたい人など、40人くらいの女性が集まっていて、とても頼もしかったのですが、皆60歳過ぎくらいの方々ばかり。30代は2人くらい、40代が1人くらいかな。若い人はやはり本業に忙しかったり、子育てに忙しかったりで、なかなかできないようです。(そもそも若い農村女性が少ないというのもありますが。。。)
うちも農作業で手一杯で、販売する加工品まではまだ手がまわらなそうです。(財力も?)講座をされた加工所は安心安全をモットーに、地元産の小麦やお米をつかったお饅頭やおこわなどを作っています。保存料や添加物は一切使いません。おむすびもはじめは型で作っていたのですが、「手にぎりのほうが美味しい!」との意見から、みんなで、手にぎりをしているそうです。保存料や添加物は、食品を長持ちさせ、みんなが気楽にいつでも食べたいものを食べれるようになるメリットがありますが、体に与える影響や、本当の味、本当の食材を加工する職人の技の伝承などを考えたとき、考えさせられるものがあります。今、友人から借りて「食品の裏側」(安部司著)を読んでいます。一時話題になったので、ご存知の方もいらっしゃるかもしれませんが、この本を読んだ一人の人の感想は「食品に保存の為などで添加物を使っているのかと思っていたけれど、添加物を駆使して食品に似たものを作っている事に驚いた」とのこと。私も、こちらに来てから自分のところで取れた米と野菜・豆、きちんと作られた調味料、定期的に購入するものは豆腐と納豆、油揚げ、たまに肉・魚・牛乳やヨーグルト、チーズ(ヤギ乳があったときはこれまた自給!)などを使って3食作って食べていますが、たまにコンビニなどでパンやお菓子などを食べると、なんとなく胃がむかむかして、ひどいときは頭が痛くなるときがあります。(それでもたべてしまいますが。。。)
地元の人が作ったおこわやおふかし、漬物、もち、まんじゅうなどは、はっきり言ってとても美味しいです。昔から現在に至るまで、人が集まるときにはたくさんのお赤飯などの料理を作ったという歴史からでしょうか。お米の焚き方やそれに対する味覚はプロ並み(または、下手なプロ以上!!)だと思っています。道路が入る前はほぼ自給に近い生活をしていて「本物」しか食べていなかったからか、野菜や卵に対する味の評価も繊細です。そんな日本の農村に残るものもいつか引き継げるようになりたいと思いました。
● 本日のお野菜
★トマト! トマトはアンデスなど高原が原産で、水分が少ないところに育つ植物です。岩場から芽を出し、茎から根を出して這いながら成長します。日本では雨や湿気が多いので、地表から離して立てて育てますが、雨に弱いのでハウスで育てる人がほとんどです。私達は露地で栽培していますが、周りを草に囲まれると湿気を吸い取ろうとしているのでしょうか。茎からにょきにょき根っこが出てきています。先日は茎や実の周りについている細かい毛が太陽の光に反射して金色にキラキラ輝いていました。毎年色々な反省と感動に包まれながら出荷しています。寒さと日照時間によりそろそろ終わりかも。
★ ナス 木がちょっと弱ってきたので、お休みの意味も込めて小さいうちにとっています。丸ナスの薄紫は「ローザビアンカ」。しっかりしているのによく火を通すと中はクリーミーでトロリとします。くせがないので焼いて塩とオリーブオイルやトマトと煮込んだりなど洋風の料理に。黒い丸い方は小さくてすみません。伝統野菜の加茂ナス。果肉が緻密なため煮崩れなく、コリコリして渋みも加わった味わい。黒い長細いものは「ブラックビューティー」。輪切りにして油でソテーしてしょうが醤油や洋風料理に。スタンダードな長ナスは炒めるとトロリ柔らか。白いのは「スノーウィー」。カレー、シチューなどに向いています。丸ナスはとげに注意!よそに養子に出した苗も、他の苗は調子が悪い中、在来種の苗は依然がんばっているようです。
★ きゅうり! そろそろ終わりかと思いきや、追肥をして雨が降ったらまたぐんぐん成長していきました。第2弾に蒔いたものも収穫できて来ました。にらの近くに植えると虫による害が少ないようです。
★ バナナピーマン 緑色の薄いピーマンです。名前に釣られて種をまきましたがピーマンらしくない容貌に、う~む。へたをとってそのままいためられるので便利です。
★ ピーマン 甘みと苦味が混在していて私は好きなのですが、苦味が苦手な人は、、、好きな人に食べてもらってください・・・種とわたは体をアルカリ性に保ち病気に抵抗力を持つとのことで、そのまま食べています。
★ ししとう そのままいためておかかとしょうゆで!へたごと食べています。
★ ゴーヤ ようやく暑くなってきたからかなってきました。去年のこぼれ種から勝手に発芽したものも、早めにポットで育てたものも同じくらいに成るということは・・・ゴーヤとオクラはなかなか強情で、人工的な「早めの春」などにだまされてくれないようです・・・。ゴーヤチャンプルや千切りで塩もみ。
★ モロヘイヤ ゆでると粘りがあります。おかかとしょうゆで
★ いんげん 豆は体を中庸にするそうです。来年はとうもろこしと枝豆とインゲンをもう少し増やします。
★ おくら ちょっとですみません。味噌汁か刻んでご飯にのせて。
★ みょうが きざんできゅうりやなすのつけものやそばの薬味に!!
そろそろ気づかないうちに体が冷える時期ですので、食事も暖かい物をとるようにして、お腹や脚を冷やさぬよう、お体に気をつけてお過ごしください!(都会はまだ暑いのでしょうか?)