毎日見ている情報と出荷状況と思ったこと

毎日見ている情報としては
●茨城県のHP
平成23年東北地方太平洋沖地震
「県内農産物の影響」と「茨城県の放射線量の情報」です。
http://www.pref.ibaraki.jp/important/20110311eq/index.html
「茨城県の放射線量の情報」では10分おきに測量されています。
里美地区はないので、隣の大子地区を見ています。
「県内農産物の影響」では、これまでの調査結果とともに
放射線の量と食品に含まれる濃度との関係を示した図なども見られます。
●放射線テレメータ・インターネット表示局
http://www.houshasen-pref-ibaraki.jp/present/result01.html
こちらでは、風向が見られるとともに、野菜の調査結果で出た地区の放射線量の数値と大子の放射線量を比べ、おおまかな判断材料にしています。
《野菜の出荷状況》
只今、野菜に関しては一部出荷を停止しています。
理由としては
・もともとまったり~村としては端境期だったということ、(毎年3月から5月くらいはお休みさせていただいています。今年はかき集めれば何とかなるかな、と思っていたのですが・・・)
・放射線量が安定していないため、様子をみようということ
があげられます。
送って欲しいといわれた人へは、事情と状況を説明し、事前に収穫して保存しておいた根菜類や米、豆などを送っています。卵については、常陸太田市里美地区の水道からは放射性物質が検出されなかったこと、出荷時の空気中の放射線量が増加していなく、数値が同じくらいの水戸で検査した物が「検出されず」という検査結果だったことから現時点では出荷していますが、乳幼児がいる方、少しでも不安な方には、お勧めしていません。
1軒1軒電話をして事情を説明しました。
「わかりました」と言ってくださる人
「どうなの?信頼しているから大丈夫なら送って」と言ってくださる人
さまざまでしたが、今更ながら、人とのつながりに感謝しています。
今回で野菜セットのつながりがなくなる方もいるかもしれませんが、それでも今までのつながりに感謝しないではいられません。野菜や卵を作っていて良かったと思います。
私達の野菜や卵は、スーパーで売られている薬や化学物質を使った野菜や卵ではなく、農薬や化学肥料を使っていないため「安心、安全だ」という見地からとってくださっていたお客様も多くいます。放射性物質は自分達の体にもついているだろうし、多少はすっているだろうし、子どももいないし、
わたしたちは露地のネギなども良く洗って食べていますが
お客様に対しては胸を張って「食べてください」といえるかと言えば、わからないのが現状です。
それでも、今まで散々マスコミの「納豆は××にいいですよ」という言葉で大量の納豆を買って、翌日文句を言いながら後悔しているような近所のオバちゃんが、今でもばりばりテレビは見ていると思うのに「頑張んなさいよ!!」と言いながら卵を買いに来てくれたり、
「体にいいものでないと食べないの」と言っていたお客様が
「大丈夫よ。祝福されていると思って食べれば体に悪くなることはないから。」などと言って野菜を買ってくれたりすると、嬉しいのと同時に、自分達が野菜を生産する意味と責任を感じます。
この2週間、地震の揺れとともに色んな感情が出てきて、それを見つめ、考える日々でした。
とりあえず、地に足つけて前を向いて進むしかないと思います。
どちらかというと、人の感情、不安、疑い、批判などのほうが怖いです。。。
そんな感情が揺れやよくない事態を引き起こしているのではないかとさえ思ってしまいます。
地震があって停電が続いたとき、あまり恐怖はありませんでした。
ご近所を回って安否を確認し、卵を運んでお茶を飲んで、ぽかぽか陽気に「幸せだなあ」とさえ感じました。
ラジオで多くの死者が出たと聞いて、それなのに何故こんなに暖かで幸せな風が吹いているのか不思議でした。
死んだ人が大気圏にたどりつき、宇宙へ放たれるまで49日かかると言います。(真否のほどは定かではありませんが)
大気中にいる多くの魂が、残された私達を守ってくれるよう、静かにやさしく見守ってくれているようにさえ感じました。
電気がつき、心がざわつき始めました。
新聞がくるようになって(隣の家に)、テレビが見られるようになって(近所のおばちゃんちで)、インターネットが出来るようになって、電話がつながるようになって、心がたくさん揺れるようになりました。
情報って何だろう、地域って何だろう、自分は何者なんだろう
食って何だろう、健康って何だろう、幸せって何だろう
色々考えさせられる日々でした。たくさん不安になって、たくさん見つめた分、少しは成長できたでしょうか。今こそそれぞれが成長するべき時期のような気がします。きたるべき、新しい次の時代に向けて。
今は、電気のないときに感じた感謝と祈りを信じて、どっしり構え、今やるべきことを考えやっていこうと思います。
途中電話が入ったりメールが入ったりで
書き上げるのが農家あるまじき時間になってしまい、
ちょっと中途半端な文章で心残りではありますが、また次回。
早くまた暖かくなるといいなあ。