まったり~村お便りNo.93           2007年9月18日

 残暑がぶり返してきていますがいかがお過ごしですか?夏野菜ももうそろそろ終わりを告げます。冬の間の野菜は限られているため、これからの時期は保存食つくりに忙しくなります。モロヘイヤは乾燥させて、味噌汁の具にしたり、粉にしてパンケーキやふりかけなどに使うそうです。バジルはオリーブオイルと塩と混ぜ合わせてミキサーにかけ、バジルペースト。トーストに塗ったり、スパゲッティに絡めたりします。シソは塩漬けや醤油漬け。インゲンを茹でて乾燥させたり、漬物、ピクルスと、来年の収穫時期までは持たなくても、冬の間の食生活を豊かにするため、色々と作ります。昔の人は旬のものが沢山取れる時期に沢山収穫して保存食を作り、お正月に食べるのを楽しみにしていたそうです。だからお正月料理にたけのこ料理などがあるのですね。東京にいた頃は保存食と聞いてもぴんときませんでした。野菜は買わなくてはいけないのでそんな沢山を手に入れることはないですし、わざわざ保存食を作らなくても、欲しいときにスーパーへ行けば手に入るので、新鮮なものを新鮮なうちに食べる方が良いような気がしていました。しかしながら、食は自給自足で、と決めた昨年、保存食もたいして作らず冬をむかえ、あるのは大根とかろうじて少量の白菜くらい、なにかとっても悲しくなってしまっていました。そんなときに冷凍してあったインゲンマメやピーマンのピクルスなど、とても貴重に感じました。「夏の野菜は夏に、冬の野菜は冬に食べた方が体に良い」と言ってはいますが、ピクルスなど空気の温度を感じながら保存されている野菜は季節にあっているような気がします。冬本番の前には白菜をつけたり、沢庵をつけたりと、また保存食づくり本番になることでしょう。その前に、保存食を作れるだけの白菜と大根が年内に収穫できるかどうかははなはだ疑問がのこるところではありますが。。。また、保存食は一度に沢山のものを作るので、火などを使うのも1回で済み、毎回火を起こすより省エネな気がします。その都度味付けなどせずにそのまま食卓に出せるのも、主婦の仕事を軽減させてくれます。また、保存食を新鮮な野菜とあわせて料理をすると味の幅が広がります。醤油、味噌など、調味料もじつは保存食なのだと思いました。昔の人の知恵の塊だと思います。色々作って覚えていきたいと思いました。
さて、今回のお野菜は、黒秀ナス、水ナス、ゴーヤ、三尺ささげ、おくら、ししとう、ピーマン、赤唐辛子、つるむらさき、モロヘイヤ、トマト(中玉・ミニ)、穂シソです。ゴーヤはもう小さいまま黄色くなるものもでてきました。つるむらさきはまだまだ元気ではありますが、勢い良く伸びていたものが、数が減ってきています。ナスは台風の影響で風に揺らされ、表面に傷がついてしまっています。その部分を除いて充分いただけますので、ご了承のほどお願い申し上げます。皮を剥いて、中だけ蒸し、醤油や塩で味をととのえただし汁につけて冷蔵庫で冷やすといつもと違った食感が楽しめます。剥いた皮は油で炒めて酒・醤油・唐辛子等で味をつけ、きんぴら風にすると、傷の部分も気にせず食べられてしまいました。赤唐辛子、辛いです。乾燥させると日持ちします。また、唐辛子味噌といって、みじんぎりにして、同じくみじん切りにしたシソと一緒に油で炒め、砂糖と味噌をいれて混ぜると、常備菜として重宝します。しばらく置くと辛味も抜けて何もないときのご飯のおかずにぴったりです。つるむらさきはインド原産で「インドのほうれん草」とも呼ばれています。生命力が旺盛で、たんぱく質や脂肪の消化を助けるそうです。おひたし、味噌汁、炒め物などほうれん草に合う料理に使ってみて下さい。茎の部分を斜めに薄切りにして、同じように切ったナスや玉ねぎといためてカレー粉で味をつけたり、にんにくと塩でシンプルに炒めても美味しいようです。トマトとクリームに合うと聞いたので、キッシュやグラタンに挑戦しようと思いつつまだやっていません。おひたしには、辛子とマヨネーズを混ぜ、酢と少量の醤油を混ぜたソースで食べるとたくさん食べられます。モロヘイヤはやはり味噌汁、おひたしが定番ですが、小麦粉と水、塩を混ぜたところへ細かく切ったモロヘイヤを入れて、フライパンで焼いたらちぢみ風。細かく切って洋風のスープも美味しいです。トマトは、中玉、ミニ、超ミニトマトを混ぜて入れてあります。もともとの原産は乾燥地帯ということで、雨が多くなると大きいトマトはビニルなどの雨よけの下でないと上手くできません。その代わり、原種に近いのでしょうか、超ミニトマトはジャングルのように繁茂し、たわわに実をつけています。小さい粒ごと炒め物に使うと、口に入れて皮が弾けたときにジュワッと口に広がる甘い汁がたまりません。オレンジ色のトマトは加工用で、やはりスープや炒め物に。といっても量が少ないので、他のトマトとあわせて使ってみてください。生で食べると果肉がざらついているのですが、加熱すると通常のトマトより味が凝縮されて少しの量でトマトトマトの味が楽しめます。(でも1個程度だと少ないですね。。。来年はもう少し沢山出来るようがんばります。)シソの実は、香りが凝縮されているので地元のおばちゃんはそのまま天ぷらなどにするそうです。もう少し大きくなったものは刺身のつまにどうぞ。皆様もなにかお勧めの保存食の作り方などありましたら教えてください。また、穂ジソが沢山ついてきましたので、余計に欲しい方がいましたらご連絡下さい。では、お体ご自愛のほど、今後もどうぞよろしくお願いいたします。